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心に鬼を 魂に炎を やはり、このような感情を抱くのは「鬼」なのだろうか?

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父親の死を、ボケ老人からの解放と考えるとは・・・

父親の死を目の前に、冷静に対応する姿
心にわいてこない悲しみの感情
安堵感とともに感じるわずらわしさ

実体験による心の葛藤
やはり、このような感情を抱くのは「鬼」なのだろうか?

自分の父親が亡くなったというのに、悲しみすら見せない姿。
自分の父親が亡くなったというのに、葬儀の手配から親戚などへの連絡なども、誰にも頼らずにこなしてしまう冷静な姿。
自分の父親が亡くなったというのに、警察の事情聴取も冷静に対応する姿。
息子たちはどのように私を見ているのだろうか?
その姿は、人間らしいのだろうか?
その姿は、鬼のようには見ていないだろうか?

それにしても、ちっとも悲しい気持ちにならない。
かといってスッキリとした気持にもなれない。
もちろん、楽しい気持ちなど芽生えすらしない。

虚無感。脱力感。
抜け殻のような、なのにこれからしなければならないことで、頭の中がいっぱいになっている。

ようやく、これで解放されるのだ。
本物の鬼にならずに済んだようだ。
いや、もともと心に鬼を抱いているのかもしれない。
心の鬼が表面に出てこないだけなのではなかろうか。

突然の父親の死
かかりつけ医のいない老人の死

警察による事情聴取・現場検証
死亡診断書ではなく死体検案書

鬼岩正和氏によるエッセイ『心に鬼を 魂に炎を』は、作者の父親の死をきっかけに生まれた心の葛藤を赤裸々に綴った作品です。

喪失感と葛藤: 突然の別れ、そして残された者の複雑な心境。
冷静さと感情: 悲しみを感じない自分に戸惑い、それでも前に進む強さ。
人間の多面性: 「鬼」という言葉で表現される心の奥底にある感情と、それを乗り越えようとする魂の炎。

率直な言葉: 飾らない言葉で綴られた心の叫びが心に響く。
普遍的なテーマ: 死、生、感情など、普遍的なテーマが扱われている。
読みやすさ: 短くまとめられたエッセイなので、気軽に読める。

この本を読む人にオススメしたいポイント
喪失感を経験した人: 同じような経験をした人にとって、共感と癒しを与えてくれるでしょう。
自分自身と向き合いたい人: 心の奥底にある感情と向き合い、自己理解を深めたい人に。
生きる力を見つけたい人: 辛い状況の中でも前向きに生きていきたい人に。

目次
始まりはいつも突然に
不審感の始まり
胸に残る圧迫痕
事情聴取
昔の事件でも
自宅に来る鑑識官
怖い父、だったが
失われる父の威厳
金儲けだけの医者と
自画自賛の父
悲しむ暇などない
子供のような父の姿
まるで駄々っ子のように
え? 喪主? 何をする?
ボケてきた老人とは
葬儀の手配なんて
頭の中では
何もかもわからないことばかり
走馬灯のように
「鬼」は心の中に

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